bookstamoriの日々

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オウム事件死刑囚、移送のニュースを聞いて

2,3日前にオウム死刑囚移送の記事が掲載された。

www.jiji.com


1995.3.20のオウム事件から23年経過したのだ。
この事件、神戸から東京へ居を移すため前日から東京に来ていて、引っ越し荷物の受け入れの当日朝に起きた。

確か朝8時前にニュース速報があり、途轍もない事件が起きたような雰囲気を知る。1月17日の阪神大震災のこともあり、一層、不安を掻き立てられるような気持ちで過ごしていたような記憶がある。

拘置所を移送するのは何故?

地下鉄サリン事件での死刑囚は13人。いままでずっとまとめて東京拘置所にいたようだ。

仙台、名古屋、大阪、広島、福岡の各拘置所・拘置支所へ分散して計7人が移送されたとのこと。

分散収容の目的は、毎日新聞(3/15日付け)の説明で納得がいく。

移送は死刑囚が動揺する可能性があり、なるべく避けるのが通例だが、裁判終結を受け、処遇や刑執行も考慮し分散収容を決めたとみられる。

実際、法務省としては「刑の執行に備えてではない・・・」旨のコメントを発し、間近の死刑執行を否定しているようです。

ただ、死刑執行に関しては「同一事件、同一執行」との慣例があるので、当然、分散拘置をせざるを得ないのかと思われます。

※この慣例に関してはWikipediaにおいて記述がありました。

日本では同一事件の共犯は同日に死刑執行することが慣例となっており、(以下略) 「名古屋保険金殺人事件」の項より


 非常に現実的な話として、元刑務官によると刑の執行にあたっては一人当たり最低二時間は必要、とテレビ局のインタビューに答えていました。

また、法務大臣の命令により決められた日の所定時間内に刑の執行をしなければならず、十三人もの死刑執行をするには分散して拘置しておく必要があるようです。

留置所、拘置所、刑務所の違いについて

以前、死刑囚とは刑務所に入っているものだと単純に思い込んでいたことが有ります。
下記の定義によると「死刑囚」は拘置所に入ることになります。

つまり「死刑」と言う刑罰の執行をもって刑に服するものなので「拘置所」に入れられた状態で「死刑執行」を待つことになる訳ですね。

留置場とは・・・
都道府県警察に設置され、警察法及び刑事訴訟法の規定により都道府県警察の警察官が逮捕する者または受け取る逮捕された者であって留置されるもの、刑事訴訟法の規定により勾留されるもの、法令の規定により留置される者を収容する施設をいう。


拘置所(こうちしょ)とは・・・
主として未決囚(刑事被告人)、死刑確定者を収容する法務省の施設等機関である。
拘置所内の経理作業等を刑務作業とする懲役囚及び刑が確定した既決囚も収容されている

刑務所(けいむしょ)とは・・・
 法令に違反し、裁判などの結果、刑罰に服することとなった者を収監する刑事施設である
(以上、Wikipediaより)

 
こちらも併せてご覧いただければ結構かとも思います。

kanshiki.com

 

執行の日は何時になるのだろうか?

死刑囚は看守の足音にとても敏感になっていて、見回りの看守の足音が通り過ぎていくことに安堵する日々を過ごすらしい。

また、年末年始は「執行は恐らくなかろう」と想像するらしいが、このような慣例通りではないこともあったりするようなので、「執行はしばらくは無かろう」と断じない方が良いらしい。

死刑執行を待つ身にとってはプレッシャーなど言う生易しいものではなく、すさまじい精神的な重圧を感じるようだ(「死刑制度」廃止論者は、この残酷さ加減を反対理由の一つにする)。

殆どの死刑囚は罪を悔い改心し実に素晴らしい人格となり、刑の執行を待つ日々を過ごすと聞いたことが有る。

ただ、執行の当日を迎え看守から両脇を抱えられて刑場へ出向く時の取り乱しかたは尋常のそれではないとも言う。

そこまで聞かされても、私は「死刑制度反対」論には与しません・・・

何故なら、犯罪被害者や周囲の人たちの悲しみや苦しみや味わった恐怖など考えると、死をもって償わねばなならい事もあると考えているからです。