bookstamoriの日々

書籍の話題やジャズのこと、加えてホットで旬な話題のキーワードをピックアップ。思うところを綴ります

映画『めし』(成瀬巳喜夫監督作品)のDVDのジャケット写真が秀逸

「めし」は1951年に公開された日本映画。林芙美子の小説「めし」を原作。映画は、主人公の女性が、夫の浮気に耐えかねて家を出て、自立するまでの過程を描いた作品。

下記は、少し前に入荷した映画DVD「めし」の外装写真。

成瀬巳喜夫監督映画「めし」、DVDパッケージ写真

そう・・・。 まさしく昭和20年代後半~の一般的な食卓風景。

ちゃぶ台があって、傍らにはご飯の入ったお鍋(断じて電気炊飯器ではない!)、その手前には汁物が入ったと思われるお鍋、やや暗い表情でお茶碗にご飯を入れようとする女性(=原節子)、ちゃぶ台のおかずも品数方法とは決して言えなさそう。
向かい側に座った男性(上原謙)はワイシャツ姿にネクタイ。

この写真、映画のスティール写真なのか、宣伝用に撮影したのかは不明。
時代の雰囲気と夫婦の関係性について、見る側の想像力を刺激される気がしたので紹介する次第。

 

 

因みに、映画の内容はと言えば・・・

夫婦間に 起こる小さなエピソードの積み重ねの中に、金銭にまつわる話題などを盛り込んで、庶民の生活感溢れるリアルな現実と機微を、抑制された演出で巧緻かつ繊細に描き出した

以上は、映画評論家・木全公彦の文章より引用(付属の栞に掲載)

静かにじっくりと楽しめそうな作品であります。


五木寛之がマイク・モラスキーの新著『ジャズピアノ: その歴史から聴き方まで (上)』について言及していた

www.nikkan-gendai.com

大変に長寿なこの連載、「流されゆく日々」は、1975年10月から連載が始まり、現在まで続いています. 五木氏は、芸術、音楽、著名人との交流など、日々感じたことを綴っています. このエッセイは、ギネス記録保持のエッセイとしても知られているとのこと。読む機会は少なかったけど、この度は五回連続でマイクモラスキ―の新作に言及しています。

私の知っている彼¥モラスキーの著作と言えば『戦後日本のジャズ文化』くらい。

カバ―デザインをよく見ると『青年は荒野をめざす』のカバー写真がコラージュされて

いたりする。

戦後日本のジャズ文化――映画・文学・アングラ (岩波現代文庫)

おっと、モラスキーの新作の紹介をせねばならない。

ジャズピアノ: その歴史から聴き方まで (上)

ピアノを手掛かりに、ジャズの歴史をたどる。外国語文献を駆使し、印象論を越えた具体的な鑑賞のヒントに満ちたジャズ論。

岩波書店のページより引用
あと、下巻は予約受付中となっています。

氏は、著作の一部を引用しながら下記の記事では・・・

www.nikkan-gendai.com

たとえば<ビバップ周辺のピアニストたち>という章では、私がまったく知らなかったドド・マルマロサという特異なピアニストについて、こう書く。
<マルマロサは、その入院中と後の一回ずつ、ダイアルレコードの録音でパーカーと共演している。一回目は一九四六年三月二八日に録音されたセッションであり、マイルス・デイビスとラッキー・トンプソンを含む七人編成のバンドだった。

え~・・・「ドド・マルマロサ」なんてピアニストは私も全くの初耳。


www.youtube.com


なお、アマゾンに掲載の紹介文は下記の通り。

ジャズ演奏を裏から支えるピアノを手掛かりに、全く新しい切り口からジャズの歴史をたどる。外国語文献を駆使し、印象論を越えた、具体的な聴きどころ、鑑賞のヒントに満ちた、類書のないジャズ論。繰り返し聞いていた演奏が、新鮮に聞こえてくる! 上巻は、ジャズの誕生からビバップ、クールジャズの成立まで。