bookstamoriの日々

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「岩波ジュニア新書2冊、絶版し回収」の記事を読んで

先週末に朝日新聞で報道がありました。

news.yahoo.co.jp

長い歴史のある出版社でもあるし、このような違反行為とは無縁と思っていただけに驚きました。

なお、具体的な内容については岩波書店の下記のページで「謹告」として掲載されています。

www.iwanami.co.jp


『森の日本史』では、計5冊の書籍から文章の無断転載が、後者では一冊の書籍からのそれがあったと掲載。

「私の著作も、無断転載されたことがある・・」と、何冊もアカデミックな書籍を出版した元学者に聞いたことがある。

今回の件、当事者としたら学者生命にかかわるような行為なんだろうし、勤務先の大学名も報道されるし、ジュニア新書二点ってのが致命的な感じ。

「岩波ジュニア新書」は若い人たち向けの著作。難解な事柄でも、判りやすく平易な記述が必要なんだろうけど、実際は「文章の無断転用」(上記、岩波書店のページ参照)と指摘していた。

先に話した元学者の話によると、岩波新書の編集担当者には「売り込み」の原稿が多く届き、担当者に目を通してもらうだけでも大変らしい。
「岩波ジュニア新書」の編集担当にも売り込み原稿がたくさんあるのかどうかは聞き漏らしたが、研究者にとって「岩波書店刊」は一種のステータスであるらしい。

いろいろな観点から、とても残念な行為と思って記事を読みました。