bookstamoriの日々

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『頑張らないジャズの聴き方』(富澤 えいち著)は、初心者向けというけれど・・・

先般、『頑張らないジャズの聴き方』を読みました。

頑張らないジャズの聴き方

頑張らないジャズの聴き方

 

 帯には、下記の宣伝文句が書かれていて、少し興味をそそられました。

名盤は紹介しない最後のジャズ入門

 注;実際には ページ末尾にCHECK IT UP !と称して、いくつかのレコードがリストアップされてはいます。

さて感想といえば・・・、ジャズ発祥のことから今の時代まで歴史の概要をベースにしてあって、必要に応じて記念碑的な出来事を描写してあるスタイル。

率直に言えば、まったく「ゆるめのジャズ入門」(帯のコピー)より、結構、骨のある内容と形容したいほどに充実した著述だと感じました。

きっと、押しつけがましく「これを聴け」とか「こんなこと知らなきゃ恥・・・」みたいなスタンスでは全くなくって、「アナタのお気に入りは、アナタが見つけて」で、そのヒントをこの書籍に凝縮されたのでしょう。

実際、ジャズを聴き始めた頃を振り返ってみると、実はこの「お気に入り」との巡り合いが、大変だったなぁという記憶があります。

今もジャズはしょっちゅう聴いています。確かに「頑張って聴く」必要は無いと思うけど、BGM的にでは無く「集中して聴く」ことが大事と思っています。

沢山のジャズを聴いている内に、聴き手の内側に「グサリときたり」、「すごい気持ちの高揚感を味わったり」・・・様々な体験ができるようになるもの、と思っています。

著者名で検索してみると、ブログを開設されていました。

jazz.e10330.com


という事で、この『頑張らないジャズの聴き方』は決して初心者向けの書籍ではないんだ、というのが私の結論です。